2013年3月30日土曜日

アメリカンな服装事情


アメリカで暮らしていて、ここが好きだなあと思うところはいくつもあって、そのひとつが服装や見た目のことに対する大らかさ。

日本にいたときは、例えば季節の変わり目の時期になると、そろそろいいかなと思って春の装いで外に出てみたのに、周りの人がまだ冬の出で立ちだったりするときなんて、妙な恥ずかしさを感じたりすることがあった。こちらでは、半そで半ズボンに素足でサンダルという格好で歩いている人もいれば、冬物のジャケットにブーツで歩いている人もいて、そのちぐはぐさをまったくもって誰も気にしていない。

ベビーカーを押しているお母さんが刈上げ頭で鼻ピアスでヘソ出ししていても、誰も気に留めない。日本だったらどこからかヒソヒソ話が聞こえてきそうなものなのに。夏になると上半身裸で歩いている男の人もいるし、その辺の芝生でビキニになっている女の人もいるし、なんとも自由な感じ。初めて見たときは「?!」だったけど、ここはアメリカ。そんな空気が楽でここちよい。

大学周辺を歩いてみても、そんなに服装に気を遣っている感じの人は見かけない。UCバークレーのロゴ入りパーカーにジーンズにリュックサックという具合で、日本の女子大生みたいに全身コーディネートされた人なんて見たことない(日本から来たばかりの人を見かけると、おしゃれ過ぎて目立つほど)。UC village周辺を歩いていても、「えーと、そのジャンパー(この単語はまだ生きているのかしら…)は、いつ買ったものですか?」と尋ねたくなってしまうような年季の入った服を着ている人も多い。日本にいたころは、それほど興味を持っていなくても流行の移り変わりが目や耳に入ってきたのに、こちらに来てからは皆無。

…と、おしゃれには無頓着そうに見える(失礼!)アメリカ人でも、他人の服装や持ち物なんかはけっこう頻繁に褒めてくれたりする。スーパーマーケットのレジ係や初めて会った人でも気軽に声をかけてくる。これまでのいろんなやりとりのなかで、褒められ率が高いものが次の2つであることを発見した。

<ユニクロのフリース>  
夫が着ていると、毎回誰かしらから「素敵!」と言われるモテ服(?)。アメリカ人に限らず、インドやメキシコなど、日本以外の(日本人からは「あ、ユニクロね」という実に淡白な反応が来る)あらゆる国の人から支持される。授業中に黒人のクラスメイトから「Love the sweater man!」というテキストメッセージが夫に送られてくるほど。




<五本指靴下> 
日本では「ダサい」「人前で履くものじゃない」と言われがちで、健康によいという実力者ながらもどこか日陰のような存在の五本指靴下。これが、実に外国人ウケするのだ!「とてもキュートね!」「ペンギンみたいでかわいいわ」と好評。そういえば、日本在住のイギリス人の友人も五本指靴下の愛用者であった。外国人のお友達がいる方は、五本指靴下をお土産にしてみると意外と喜ばれるかも?





2013年3月24日日曜日

タイ料理にハマる


カリフォルニアに来て予想外の出来事、それはタイ料理の美味しさに目覚めたこと。このあたりはタイからの移民が多いらしく、大学近辺でもUC village近辺でもタイ料理屋さんをよく見かける。タイ料理というと激辛、というイメージがあったのでしばらくの間はお店の前を素通りしていたのだけど、試しに訪れてみたら辛くないメニューも意外と多いことがわかり、しかも美味しいお店が近所にあることもわかり、すっかり魅了されてしまっている。今回は現在お気に入りのお店を2軒ご紹介♪


Sabuy Sabuy Ⅱ (Gilman通りとSan Pablo通りが交わるあたりにある)

UC villageから徒歩圏内にあるタイ料理屋さん。ここはとってもおいしいうえに、気持ちのいい接客をしてくれる。ビーフが入ったマイルドカレーなるもの(名前がどうにも覚えられず…)を食べたら本当にまろやかで、子どもでも食べられそうな甘口だった。夫が頼んだナマズの揚げ物も、ピリ辛だけどおいしかった。サービスのよいお店で、アジア人のお客には箸を配ってくれて、食事中には温かいお茶を出してくれて、食後には手作りのアイスクリームまでくれた。(2種類盛られていたうち、ピンク色のアイスは桃で、黄緑色のアイスはメロンかな?キウイかな?と思ったらワサビだった…)夫と話しながら食べていると、店員さんから「オイシイデスカ?」と声をかけられてびっくり。

二度目に訪れたときも店内はやはり満席で、さらにテイクアウトのお料理を受け取りにくるお客さんが何組もいて、人気ぶりがうかがえた。このときに夫が頼んだシーフードのココナツカレーも美味しかった!(私は前回と同じビーフのカレー。一度気に入るとずっとリピートしてしまう性分なので…)


Bua Luang Thai Cuisine (Solano通りにある)

アメリカでは珍しいことに、お店の外の看板に料理の写真を載せている。こちらでは大抵のお店ではメニューに写真を載せておらず文章での説明のみなので、どんな料理かよくわからないままに何となく注文してみる、ということが多い。ちなみに料理のレシピ本も、できあがりの写真が載っているのはまだよい方で、ひたすら文章のみ、というものが多いような気がする。日本みたいに作り方の過程を逐一写真にしているレシピ本は今のところ見たことがない。(日本に来た外国人が、ガラスケースに入った食品サンプルを見て驚くのがよくわかった。サンプル作りの職人までいるくらいだし、あんなマメなことをするのって日本人くらいじゃないかな?)

ランチメニューは前菜とメインについて、決められた中から好きなものを組み合わせて選べる。私はトム・カー・スープという名前の、レモングラスとココナツを使ったスープと、BBQ(バーベキュー)のチキンの組み合わせでいつも頼んでいる。店員さんのなかにちょっと天然ボケ?の人がいて、注文したものがまだ揃っていないのに「料理の味はどうですか?」とか聞いてきたり、グラスに水がまだ結構残っているのに注ぎ足そうとしてきたりするのもご愛嬌。


おまけ Metta Traditional Thai Massage(エルセリートにあるマッサージ屋さん)

私は行ったことがないけど、夫が何回か通ったことがあって気に入っているタイマッサージ屋さん。うつぶせになったところをおばさんに足で踏まれるのがイイらしい。…と書くと変態みたいだけど、足踏みマッサージはタイ古式マッサージのひとつ。おばさんもさすがはプロ、夫の背中の頑固なコリを見つけてグリグリとほぐしてくれたそうな。学業が立て込んできてパソコンに向かう日々が続くと、夫は「ちょっと踏まれてくるわ」と言って出かけていく。1時間50ドル也。

2013年3月18日月曜日

アジアの晩餐会vol.2


昨年お呼ばれしたインド人のキャンディ夫妻から、再び夕食のお誘いをいただいた。近所に住む韓国人のリーさん一家の車に乗せてもらい、大学近くのアパートメントへ向かった。

キャンディの奥さんは本当にお料理上手で、次々とおいしい食事をふるまってくれる。5時間寝かせてから焼いたというチキンと、3種類のカレー(野菜を使ったもの、卵を使ったもの、チャナという名前のひよこ豆を使ったもの)、それからプリと呼ばれる変わった形をしたナン。プリは風船のように丸くふくらんでいて、一口食べると中の空気が抜けて(中は空洞になっている)ぺしゃんこになるのが面白い。

前回ごちそうになったときは、お皿に目いっぱい盛ってくれるうえに、お皿が空きそうになるとすかさずお替りをよそられてお腹がはちきれそうになってしまった。今回はお皿を空にしないようにちびちびと食べる作戦にでていたら、しきりにキャンディから「このカレーをもっと食べたいか?ライスはもっと欲しいか?」と勧められ、それでも断っていたらしまいには「君はホ~ントに食べるのが遅いね!」と言われてしまった!サービス精神旺盛な彼は料理をよそってあげたくてうずうずしているらしく、リーさんにも夫にもプリ攻撃。わんこそば?と思うほど次から次へと盛られるのでさすがに男性陣もギブアップ。

食事をしながらキャンディが昔、日本人のペンフレンドとやりとりしていたという話をしてくれた。僕は日本のお辞儀を知っているんだ、と披露してくれたのだけど、えーと…ち、違う…(*_*)あえていうなら執事カフェだろうか?片腕を肘から曲げてお辞儀をして「Welcome!」と言っているのだけど、あまりに得意満面に繰り返してくれるので、それはかつての宗主国イギリスの文化では、とはとても言えなかった。

それから、戦後の日本経済の発展について称賛してくれた。私たちを二度も招いてくれたあたりからもしかして、と思っていたけれどやはり親日家だったらしい。…と思っていたら、リーさんが「日本の経済は朝鮮戦争のおかげで飛躍的に成長したのだ」と発言したので、どきりとしてしまった。どうしよう、こんなときどうやって返事をするのがよいのだろうか、と凍りついているとリーさんは「経済発展の陰には戦争が付物だ」とさらりとした調子で付け加え、その会話は終わった。(反日的な言葉を耳にしたときは、どういう反応を返すのが正解なのだろう?いまだにわからずにいる。論理武装しておくべきか、それとも相手を刺激しないように沈黙を保っているべきか…)

韓国人のなかには日本のことが嫌いだという人もいるけれど、リーさん一家は親日家で、すぐ近所に住んでいることもあって何かと親切にしてくれる。奥さんが昔アメリカに留学していたころ、韓国人の知人が一人もいないなかで日本人のルームメイトに助けられたのだと以前話していた。日本食にもかなり詳しいし、娘さんがいるからか日本のキャラクターについてもずいぶんと知識がある。奥さんと娘さんはリラックマのファンだと話していた。

テーブルにはリー家から持ってきたチヂミ、うちから持ってきたいなり寿司が加わり、さながらアジアの宴。いなり寿司を見たキャンディ夫妻は、これは何で作られているのか、と興味深々。「酢で味つけしたご飯が入っている」と答えると今度は、この茶色い皮は何かと尋ねてくる。私が一瞬答えに詰まると、リーさんの奥さんが「大豆でできている」とすぐさまフォローしてくれた。

すっかりご機嫌のキャンディが自慢のイケメン息子の写真を見せてくれて(まだ20歳だという息子さんは大変落ち着いた雰囲気だったので、35歳くらいかと思ってしまった。黙っていてよかった)、お見合い結婚だったという奥さんとは終始とても仲むつまじい様子。

最後に、にんじんと牛乳と砂糖を使ったヨーグルトのようなインドのデザート(残念なことに名前を覚えられず)をいただいて、今宵はこれにてお別れ。リーさんと夫によると、普段キャンディは授業中には白人を相手に、舌鋒鋭い質問を投げかけたりして近寄りがたい雰囲気を放っているのだという。インドにいたころは、アメリカでいうところのCIAのような組織に身を置いていたとも聞く。目の前にいる彼は、にこにこした人のいいおじさんといった風情なので想像もつかないけど、いつか彼の人生について聞いてみたいな、と思う。

2013年3月5日火曜日

American Bach Soloists


バークレーに来てから、手頃な料金でクラシックコンサートに行かれることに味を占めた夫(2週間に1回くらいの頻度で勝手に出かけていく)が、今度は教会にて開催されるというコンサートのチケットをどこからか手に入れてきた。American Bach Soloists(略してABS。もちろん車とは関係ない)という、バッハをメインに演奏する団体のコンサートらしい。今回のチケット代も2人分で42ドルという破格であった。

会場はFirst Congregational Church of Berkeleyという小さな教会で、UCバークレーの敷地からほど近い。Telegraph Avenueのすぐそばで、少し歩くとたちまち周囲がにぎやかになる。

どんな曲目が演奏されるのかも知らずに私たちは来てしまったけれど、教会でバッハを聴くのはいったいどんな人たちだろうかと思っていたら、白人のお年寄りばかりだった。杖や歩行器、電動車椅子でゆっくりゆっくり歩を進め、顔には品のよい微笑をたたえたおじいちゃんおばあちゃんたちであった。私は教会に入るのは生まれてはじめて。仕切りのない長椅子や、座席に備え付けられている賛美歌の歌集、壇上のパイプオルガンにどことなくわくわくしてしまう。

当日の演目は、以下のとおり。クラシックにあまり詳しくない私は、はずかしながらどの曲も初めて聴くものだった。ヴィヴァルディの「Beatus vir」と「Concerto for Viola d'amore in D major」、バッハの「Concerto for Oboe d'amore in A major」、ヘンデルの「Dixit Dominus」。Beatus virとDixit Dominusには賛美歌だけにクワイアが付くのだけど、これがとても美しかった!

教会でバッハ、というと堅苦しそうなイメージが浮かぶかもしれないけれど、この団体はどうもゆるい感じがした。休憩時間に、メンバーの一人がやおら挨拶を始めたので耳を傾けてみると、団体のスポンサーを求めているらしい。それも、「僕たちABSのチケット、安いよ。どう?買わない?買うといいことあるよ。スポンサーはいつでも募集中だから」と実に軽い調子で寄付のお願いなんぞしていた。おまけに、休憩時間中にオーボエ奏者がひとり舞台の上に残ってずっと練習していたので、次に演奏する「Concerto for Oboe d'amore in A major」のネタバレ(?)になってしまい、サビになると「これ、さっきまで散々聴いていたメロディーじゃあ…」という状態であった。

教会内ではバッハグッズの販売もしていた。CDはもちろん、バッハTシャツ、バッハトートバッグにバッハ水筒、バッハエプロンまである。夫と私はパンフレットにて紹介されていたバッハマグカップに心を引かれるも、あいにく在庫切れだとか(そんなに人気アイテムなんだろうか?)。ちなみに夫は、子だくさんのバッハにちなんで、子宝・安産グッズとしてバッハグッズを売り出せばもっとこの団体は儲かるんじゃないかなどと、いつものように、ためになるんだかならないんだかよくわからないことを言っていた(^_^;)